焼酎のお話

中国語では「焼」は熱を加えるという意味で蒸留酒を「焼酒(シャオジュウ)」と表現しています。焼酎の「焼」という文字は、モロミを加熱、沸騰させてつくるという蒸留酒の基本的な作業をさしています。また「酎」は濃い酒という意味。
日本では、長い間「焼酒」と「焼酎」が混用されていたようですが、18世紀ごろから「焼酎」という表現が定着したとされています。なぜ「酒」が「酎」になったのか、その理由は定かではありませんが、一説によると「酒」は中華音で「チュウ」と発音されているところから、日本では字義と音訓を混同して使われるようになり「焼酎」が定着したのではないかと言われています。
漢字を用いる中国や日本に限らず、西欧でも蒸留酒を指す言葉に「焼く」という意味の言葉を使うことがよく見られます。例えば、ワインの蒸留酒であるブランディは、焼いた、燃やしたワインという意味の「Burn Wine」が訛ってブランディと呼ばれるようになったとされています。
 
本格焼酎」とは「単式蒸留機」で蒸留したアルコール分45度以下のものを指し、「旧式焼酎」とも呼ばれ、古くからつくられている伝統的な焼酎です。主原料となる、いも、米、麦、そばなどそれぞれの素材の味を生かした昔ながらの焼酎で、これを「本格焼酎」と呼んでいます。
酒税法上は、焼酎乙類に位置付けされています。「本格焼酎」と表示できる焼酎乙類の範囲について酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律施行規定の改定により平成14年11月1日(本格焼酎の日)から施行されました。
■本格焼酎[原料や製造方法により規定]
次のアルコール含有物を連続式蒸留機以外の蒸留機(単式蒸留機)により蒸留したもの(水以外の物品を加えたものを除く)

1. 穀類又はいも類、これらのこうじ及び水を原料として発酵させたもの ← 米焼酎麦焼酎芋焼酎そば焼酎
2. 穀類のこうじ及び水を原料として発酵させたもの ← 全こうじ焼酎
3. 清酒かす及び水を原料として発酵させたもの、清酒かす、米、米こうじ及び水を原料として発酵させたもの、又は清酒かす ← かすとり焼酎
4. 砂糖(酒税法施行令第四条二項に規定するものに限る。)、米こうじ及び水を原料として発酵させたもの ← 黒糖焼酎
5. 穀類又はいも類、これらのこうじ、水及び別表に掲げる物品を原料として発酵させたもの(その原料中穀類及びいも類(これらのこうじを含む。)の重量の合計が水以外の原料の重量の十分の五を越えるものに限る) (※別表)

(別表)
あしたば、あずき、あまちゃづる、アロエ、ウーロン茶、梅の種、えのきたけ、おたねにんじん、かぼちゃ、牛乳、ぎんなん、くず粉、くまざさ、くり、グリーンピース、こならの実、ごま、こんぶ、サフラン、サボテン、しいたけ、しそ、大根、脱脂粉乳、たまねぎ、つのまた、つるつる、とちのきの実、トマト、なつめやしの実、にんじん、ねぎ、のり、ピーマン、ひしの実、ひまわりの種、ふきのとう、べにばな、ホエイパウダー、ほていあおい、またたび、抹茶、まてばしいの実、ゆりね、よもぎ、落花生、緑茶、れんこん、わかめ
 
本格焼酎は芋・米・麦・黒糖・とうもろこし等、多くの原料由来の酒質を判別することが出来ます。その昔、清酒を造る際の米はとても貴重でした。特に米の栽培に不向きな薩摩地方はなおさらでした。南九州の気候が温暖で、清酒造りに適さなかったためもろみが腐敗しないような酒造りをしてきましたが、他県の清酒は南九州の清酒と比べ物にならない程発展しました。そんな中、麹と水だけで仕込む1次仕込みと、主原料を発酵させるという理想的な2次仕込みという画期的な開発によって、その土地の風土にあった原料を利用する焼酎造りが可能になったのです。
 
酒類とは、エチルアルコールを1%以上含む致酔性の飲料のことで、産出国や地域、原料、製法等の違いにより様々な種類がありますが、製造方法によって蒸留酒、醸造酒、混成酒の三つに分けられます。

【焼酎】製法上は蒸留酒に分類され、原料を糖化・発酵させた発酵液(もろみ)を蒸留して造った酒のことで、原料が芋なら芋焼酎、麦なら麦焼酎、黒糖なら黒糖焼酎となります。

【清酒】製法上は醸造酒に分類され、原料(米)を糖化・発酵させて造った酒のことで、一般的に、その発酵液(もろみ)をろ過・圧搾して製品としています。
乙類
アルコール含有物を
単式蒸留機で蒸留したもので、アルコール分45度以下のもの(本格焼酎ともいう)
甲類
アルコール含有物を
連続式蒸留機で蒸留したもので、アルコール分36度未満のもの